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3Dデジカメ [パパ・じぃじを楽しむアイテム]

身も心も日に日に「マタニティ」になっていく彼女を前に、何も代わり映えのしない我々はウロウロオタオタ。
なんか役に立ちたいけど、なんかすると怒られたり泣かれたり。

ぼく…ちょっと疲れたよ、パトラッシュ…

そんな状態が続いているプレパパさん、こんにちは。
今日は、大人のオモチャをおススメします。

さて、冒頭のような「オタオタ」が日常になっていくと、僕らはブルーになりがち。しかもブルーはあちこちに飛び火して、体調も崩れやすいときたもんだ。

でも、そんな日常にリズムを合わせながら、毎日新しい発見を喜んじゃうことが、これから「パパっていく」ための良い練習だったりする。
なんせ、これから生まれてくるのは、はじめっから泣く気満々で、しかも言葉が通じないナマモノだ。おまけに新生児は「手足バタバタ」が唯一のジェスチャーですよ、旦那。
大変っちゃ大変だけど、今のうちにマタニティさんに歩調を合わせながら練習しとけば大丈夫。「もう生まれたんですけど」なパパさんも、今から歩調を合わせましょ。

そりゃ理屈だ。とにかく参っている。どうすりゃいいのさ。ボクなら、そう突っ込んだだろう。突っ込まなかったアナタは人間ができている。

人間が出来ていないボクが言うのもなんだけど、そんな右も左もわからないときにオススメしたいのは、大人のオモチャの代表格、カメラを買うことだったりする。

写真でもビデオでも日記でもそうだけど、記録するってことは、違いに気づくことと直結している。
たとえばカメラを持っていて「シャッターチャンス!」って思うのって、いつもとは違う光景に出会った時で、普段見慣れているものを写したりはしない。写真家を気取っている時以外は。
僕らはいつまでも少年、っていうかガキンチョなので、カメラなんていう最高のオモチャを持ってると、自然とそんなシャッターチャンスを探してしまう。しかも、シャッターチャンスが無ければ、シノヤマキシン気取りで場面を演出してみたりもする。

でも、そうやってカメラを向けながら、ボクはだんだん少年からパパになっていった。写しながら、「これ、将来こいつに見せてやろう」って思った。つまり、たぶん初めて、誰かの未来に何かを残そうと思った。
そして、こいつのために色々してやりたいなぁ、なんて、急に父親っぽいことを考えてみる自分に酔ってみたりもした。

そんなふうに酔ってるぐらいが、僕らの精神衛生にはちょうどいい。酔っ払った脳みそで考えれば、「彼女のグチやヒステリーは、彼女が言ってるんじゃない、お腹の子どもが言わせてるんだ」なんてトンデモ理論にも同意できたりする。
そしたら、彼女の言動にカチン!ときても、「10分待ってて」と告げてニヒルにその場を離れ、「それじゃ、まぁ、受け入れてみますか。」とダンディに決断し、「ん。ごめんね。一理あるね。」とスマートに接して…みようかな、なんて、クールに妄想するぐらいはできるようになる。かも。

こうして理屈をつけてみると、その当時は遊びの延長だったんだろう「何でも撮っとく」ということが、意外に良かったんだと思えてくるから不思議だ。

さらに、パシャパシャと量産された我らがヘッポコ写真には、実は二度と戻らない貴重な瞬間も写り込んでたりする。

ボクの場合、まだお腹が目立たなかった頃には、一緒にプチ旅行に行った先で浴衣の彼女を写してみた。
お腹がふくらみ始めた頃、買い物に付き合った時に撮ったのは、ベビー服を物色するシーン。
そして初めて子どもがお腹をキックしたときは、アセって静止画を2~3枚、そして、自分のウワついた変な声が入った動画が記録された。

そんなこんなを整理がてら見てたとき、「あ、懐かしい」って思うことが、ボクは多かった。
どうやらマタニティな日々っていうのは、普段の何倍も早く時間が流れているらしい。たとえるならば、これまでの日常がザクで、マタニティ期間はシャアザク以上。シャアのゲルググぐらい?
…自分の日常をザク扱いするのもどうかと思うけど。

話をもとに戻そう。

とにかく、ボクはずいぶんとカメラに助けられた。彼女の変化にも気づいたし、子どもの存在を受け入られたし、オロオロをシャッターチャンスとして楽しめるようになってきた。ちょっとカッコ良く言えば(せっかくなので言わせて欲しいらしい)、日常が日常でなく、とても大切な時間になった。


今を記録しよう。今を記録できるのは、今しかない。

ちなみに、もともとボクが愛用していたのはコレ

工事現場で使う用のカメラだから、落としても踏んでも大丈夫。しかも完全防水なので、汚れたら洗えるというシロモノ。スパイ大好きなボクにはバッチグーなオモチャだった。
でも、これはゴツくて重くて動画がショボい。とにかく質実剛健仕様。スマートを望む方がどうかしている。

だから、ボクは子どもが生まれて少ししたときに、カメラを買い換えた。コレだ。

知ってるだろうか。FUJIFILMから出てる、写真が立体に見えるカメラ。もちろん動画まで立体で撮れる。
最初はママになった元マタニティの彼女に大反対された。というか、「好きにすればいいでしょ」と言われたっきり、口を聞いてもらえなかった。
そりゃそうだ。興味がない彼女から見れば、どう見てもバカ高いオモチャだ。この良さがわかるのは、ガキンチョなオトコだけだろう。
…正直に言うと、自分も最初はそう思っていた。半分は単なる興味、後の半分は新しいカメラが欲しかったという理由でこれを買った。

だけど、なんとこれが大正解!!
自分の子が立体で残ることが、こんなに素晴らしいこととは。想像をはるかに超えていた。自分の撮った写真で自分が泣かされるなんてこと、これまでにはなかった。だって、もう二度と抱っこできない新生児の我が子が、カメラの中とはいえ存在しているんだもの。もう取れてしまったヘソの緒も、か弱く伸ばした手足も、まぶしそうに初めての世界を眺める表情も、全部触れそうな立体感をもって息づいている。

これ、ホントに最高。

だから彼女も今ではこれを手放さない。「ホラね。カメラを買ってよかったでしょ?初めからそのつもりだったんだ~♪」なんて得意げなボクをスルーしながら、毎日何十枚というペースでパシャパシャと撮り続けている。

もちろん、普通のカメラでも同じように写真は撮ったんだろうと思う。でも、ボクはやはり立体で撮れるカメラをおススメしたい。
そうすることで、遠い未来、二度と会えない子どもに、また会えるから。

きっと、これから技術が進歩すれば、もっとリアルに立体を撮れるカメラや、メガネなしでも立体に見えるテレビが開発されたり、写真や動画に「触れる」装置ができたりするだろう。
そんな技術が完成するのは、もしかしたら僕らがずいぶん年をとってからのことかもしれない。
でも、そのときに年老いた僕らは、はるか昔に撮った立体のデータを、ヘソクリで買った目の前の装置に取り込むんだ。

するとそこには、色あせない君が、たとえようもなく愛くるしく息をしている。
その時僕らは、また泣かされるんだ。


時よ止まれ おまえは美しい




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